インド駐在

インドの大気汚染とスタートアップ

 

 

寿命にも影響するインドの大気汚染!解決に挑む有望スタートアップとは

近年、大気汚染の問題はアジアの国々で広がっています。

深刻な問題となっていた中国北京での大気汚染問題の他、韓国やタイ、そしてインドと色々な国々で問題に成りつつあるのです。

この大気汚染による健康被害は、日本でもかつて高度経済成長時代に工場からの排ガスによって経験したことがある公害でした。

特に、工業地域では黒い煙が連日大気を汚し、光化学スモックが大きな問題となりました。

それらは経済発展とともに沈静化し、現在ではそのような大気汚染は「今は昔」となっています。

 

しかし、海外の途上国では、現在も進行している大きな問題なのです。

中でも現在のインドは、世界一最悪の状態になっており、都市別の粒子汚染ランキングでは、上位をほぼインドの都市が占めているのです。

 

 

 

インドの大気汚染の事情

インドは世界人口の17%を占めており、世界第2位の人口を誇ります。

世界銀行の統計では、南アジアの平均寿命は69歳と言われており、インドはその平均より少し下回っていると言われています。

ですが、シカゴ大学の研究によると、インド人は後11年は平均寿命を縮めてしまう可能性があるというのです。

これは、化石燃料による大気汚染が人命に大きく影響するというシカゴ大学の研究結果からの警鐘でした。

 

日本もそうであったように、国の経済発展上では、避けられないことなのかもしれません。

中国でも一時期は、北京は空気が悪すぎて空が見えないと言われた時期もありました。

インドもそのような時期という見方もありますが、世界人口の17%が11年も寿命を縮めるとしたら、大変な問題であることには違いありません。

 

WHOのレポートでも、インドの被害は最悪であると発表されています。

汚染レベルが最高の12都市のうち、11都市がインドの都市となっているのです。

特に農村部での大気汚染が顕著で、バイオマス燃料の使用や焼畑農業が影響していると言われており、この煙が都市部の大気汚染と混ざり合い、さらに周囲の山や丘が遮ってしまうため、有毒な煙が蔓延した状態を作り出してしまっています。

 

 

大気汚染に立ち向かうスタートアップ

インドのこのような状況を改善するべく、大気汚染という社会問題に立ち向かうスタートアップが複数出てきています。

 

三社ともにそれぞれ特徴的な方法で取り組もうとしています。

・スマホと連動するウェアラブル空気フィルターを開発する『PerSapien』

PerSapien社は、科学者や医師、エンジニアなどが参画してできた会社で、ウェアラブル空気フィルタの「エアレンズ」を発表しました。

鼻の穴に貼るタイプの薄いフィルターで、これを貼ることで、PM2.5やPM10などの有害物質や有害なガスを除去することができるという商品です。

 

・高精度の空気モニターを開発する『Kaiterra』

Kaiterra社は、大気汚染物質を測定する高精度モニターを製造販売しています。

衛生や様々な情報を収集し、それを個々のモニターに送信し、その土地の大気汚染の度合いを知ることができる仕組みになっています。

 

・低コストの空気清浄機で途上国に貢献する『Smart Air』

Smart Air社は、HEPAフィルターと活性炭を利用した簡易空気清浄機を開発しています。

安くて手軽な商品として、インドだけでなく、中国やモンゴルなど、大気汚染の進む途上国を中心に販売をしています。

 

このようなスタートアップの活躍で、健康被害が少しでも少なくなってもらいたいです。

そして、いつの日か、現在の日本のようなマスクがなくても街中を歩ける日がくることを願います。